蒔絵箱「木洩日の熊谷草」

まきえはこ「こもれびのくまがいそう」 高さ 20.2 x 幅 27.1 x 奥行 14.2 cm / 2023年
美術・博物館蔵
オーダー制作、購入可能な作品など
  • 漆芸
  • パブリックコレクション : 文化庁 他
  • 価格帯 お問合せください

作品詳細

この作品の技法

乾漆 (かんしつ)

粘土で形を作り、その形を石こうで型にします。型に麻布を必要とする厚さに漆で貼り重ねて、型からはずして形を作ります。その後、さらに漆を塗って仕上げます。
麻の繊維は漆がしみこむと強くなるので、丈夫で自由な形を作るのに適しています。

漆絵 (うるしえ)

色漆を使って絵を描く表現が漆絵です。最も古い時代に生まれた基本的な装飾表現です。

蒔絵 (まきえ)

蒔絵は日本独自に発達した漆芸の代表的な技法で1200年ほど前から行われています。器の表面に細い筆を使って漆で絵を描き、その漆が固まらないうちに上から金の粉を蒔きつけて模様をあらわします。

螺鈿 (らでん)

螺鈿はアワビや夜光貝、白蝶貝などの貝がらの輝いた部分をうすくして使います。「螺」は巻き貝をさし、「鈿」にはかざるという意味があります。螺鈿は、1300年ほど前に中国大陸から伝わった技法で正倉院の宝物にも見ることができます。

卵殻 (らんかく)

漆で模様を描いた上に、細かく割った卵の殻を置いて表現する方法です。
色漆では出すことが難しい白色を鮮やかに表すことができます。おもにウズラの卵を使用します。

この作品の受賞情報

  • 第70回 日本伝統工芸展 (2023)
  • 第70回記念賞

受賞コメント

はじめに、作品を見出して頂きました鑑査・審査の先生方に感謝申し上げます。熊谷草は絶滅危惧種で生育の難しい貴重な山野草です。木洩日の下で、ひっそりと咲く、凛とした佇まいの表現を心がけて制作しました。
一作り手が漆芸制作で食べていくことの難しさや現状の憂いを、儚いこの花と己自身を重ねて、今のタイミングで、この作品が生み出されたのかな、と感じております。今回の受賞を励みに心身ともに健康第一で微力を尽くしてまいります。
(日本工芸会 会報より)

次へ
前へ
鬼平 慶司

オーダー制作、購入可能な作品など、お気軽にお問合せください