名倉 鳳山

曲陵硯「豆仙」 キョクリョウケン「トウセン」

  • 2019年発表
  • 高さ5.6 x 幅19.0 x 奥行27.0 cm
  • ¥1,320,000

    ギャラリージャパンでの作品の価格は、作家が自ら決めた価格をそのまま掲載しています。

    ※ 税込み・送料別

硯の材となる石は堆積岩で剥離し易く、このように厚みを有するものは少ない。石材を産出した鳳来寺山の大らかさと、お寺を開山した仙人の長寿の薬の玉の造形を融合し、物語性とユーモアを込めました。四方の側面にラインを施し緊張感を際立たせ、両手で持てる小さなスケールでありながら、知的で雄大な風景を想起させる作品となりました。

分野
発表年 2019
サイズ 高さ5.6 x 幅19.0 x 奥行27.0 cm
材質 鳳鳴石(愛知県鳳来寺山)
展覧会 第66回日本伝統工芸展

  • 硯は、筆を使って文字を書くための墨をする用具で、墨をすりながら心を落ち着かせる大切な文房具でもあります。材料の石から硯となる形に大まかに切り出し、長い柄のノミを使って、墨をするたいらな部分や墨がたまるくぼみを彫って形を作ります。完成した形に漆やロウを塗って仕上げます。

    山梨県の雨畑石(粘板岩)や山口県の赤間石(輝緑凝灰岩)、愛知県の鳳来寺石(頁岩、粘板岩)などが代表的な石です。

名倉 鳳山 Hozan Nagura

写真:名倉 鳳山

材料の石には、門谷近くで採れる金鳳石(きんぽうせき)、煙巌石(えんがんせき)、鳳鳴石(ほうめいせき)が使われ、この3種類の石で作られた硯を「鳳来寺硯」と呼んでいます。  先祖から受け継いだ技術の練摩と後進への伝承はもちろん、日本人の精神と美意識を表現する「心の器」として、硯を単なる書の道具はなく美術工芸品へ、さらには唐様式ではない和様式の新しい文化・芸術の領域へと価値を高めるべく、日々制作しております。