虚陵硯「墨相」 コリョウケン「ボクソウ」
- 硯
- 2020年発表
- 高さ53.0 x 幅16.6 x 奥行24.3 cm
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¥1,430,000
ギャラリージャパンでの作品の価格は、作家が自ら決めた価格をそのまま掲載しています。
硯を眺め愛でる時、人はその景色の中に自らの心象を描きます。墨をするところを「丘」「陸」と呼び、墨液をや水を置くところを「池」「海」と言って景色に見立てました。
作品は、さざなみが打ち寄せる海岸から遠く広がる穏やかな入江を想像し、その刹那を印象的でシンプルな形にしました。
分野 | 硯 |
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発表年 | 2020 |
サイズ | 高さ53.0 x 幅16.6 x 奥行24.3 cm |
材質 | 鳳鳴石(愛知県鳳来寺山) |
展覧会 | 第67回日本伝統工芸展 |
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硯
硯は、筆を使って文字を書くための墨をする用具で、墨をすりながら心を落ち着かせる大切な文房具でもあります。材料の石から硯となる形に大まかに切り出し、長い柄のノミを使って、墨をするたいらな部分や墨がたまるくぼみを彫って形を作ります。完成した形に漆やロウを塗って仕上げます。
山梨県の雨畑石(粘板岩)や山口県の赤間石(輝緑凝灰岩)、愛知県の鳳来寺石(頁岩、粘板岩)などが代表的な石です。
名倉 鳳山 Hozan Nagura

材料の石には、門谷近くで採れる金鳳石(きんぽうせき)、煙巌石(えんがんせき)、鳳鳴石(ほうめいせき)が使われ、この3種類の石で作られた硯を「鳳来寺硯」と呼んでいます。 先祖から受け継いだ技術の練摩と後進への伝承はもちろん、日本人の精神と美意識を表現する「心の器」として、硯を単なる書の道具はなく美術工芸品へ、さらには唐様式ではない和様式の新しい文化・芸術の領域へと価値を高めるべく、日々制作しております。