クラロウォールナットと桜のテーブル「八橋Ⅱ」

くらろうぉーるなっととさくらのてーぶるやつはしつー 高さ 72.0 x 幅 160.0 x 奥行 135.0 cm
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  • 木竹工人間国宝
  • 価格帯 ¥1,000,000 - 6,000,000
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作品について

家具という言葉はもともとは家の中の生活に供する道具、器具全体を広く指す言葉だった。明治以降、欧米の生活スタイルを近代化すなわち世界標準として受け入れる中で、今までにない生活道具=furnitureが必要になりその訳語として家具といったのだろう。
それ以前から存在し貴族や武家で使われた厨子棚などの三棚は家具的だがそれを今でも家具とはあまり言わない。そのほとんどが生活の道具というよりは所有者の地位の象徴的意味合いが強かった。例えば大名調度や明治になっても皇室への献上品はきらびやかな漆芸作品が多い。
しかし明治の近代化を推し進めた当時の資本家たちは自らの周りに置く家具が必要になったとき、それ以前の漆、蒔絵の華美な世界に違和を感じ、もっと合理的で質実剛健なものを求めた結果、木工藝による家具が求められたのではないだろうか。事実祖父の時代には渋沢栄一を始め実業界の重鎮が顧客だった。家具、なかでも飾り棚は実用以上に床の間に代わる象徴性があり重要視された。このように象徴性のある、言い換えれば工藝作品として家具を木工家が取り組むことによって近代的な作家性を備えた木工藝家が生まれたと言っても過言ではない。
木工藝家の作る家具は工藝作品の一つの形である。実用性とともに工芸的要素=高度な技法、吟味された材料、優れた意匠性などが要求される。
現在椅子を作る作家は多い。良いものも多くなってきた。しかし組み合わせるテーブルとなるとあまり工夫されず面白いものがないようだ。
「八つ橋」と名付けたこのテーブルは美しいクラロウォールナット材をブックマッチに合わせ正方形に近い甲板とし、8人が座れる。脚は深山で育つ山桜材だが、木工の世界では敬意をこめて本桜と呼ぶ良材である。本桜の明るい色調とクラロ独特の深い色合いの対比が美しい。クラロウォールナットは200年ほど前に、米国で食用胡桃の改良のために地元の胡桃に欧州の胡桃を接木した結果生まれた。人為的な銘木のため量が少なく今ではほとんど入手できない。30代の頃東京新木場の材木店の店先に、特徴ある短く太い丸太がドスンと立っていた。この木でいろいろ作ったがこれで最後となった。
脚に甲板を差し渡したようなデザインから水辺に架けられる同様な形をした橋の名を付けた。その構造から分解可能なため、大きいが室内への搬入は楽である。食卓としてだけではなく渋沢のようにオフィスで使っては戴けないだろうか。スチール製品ばかりでは寂しいものだ。
以前、このようなテーブルをお納めしたお客様が、「朝、部屋に入ると、このテーブルに挨拶がしたくなる」との感想をお寄せ下さった。工藝家の作る家具としてこれ以上の賛辞はない。

※椅子は売約済み

作品詳細

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  • 写真:クラロウォールナットと桜のテーブル「八橋Ⅱ」
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写真:クラロウォールナットと桜のテーブル「八橋Ⅱ」
クラロウォールナットと桜のテーブル「八橋Ⅱ」 須田 賢司
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