岡田 裕

作家紹介

伝統を生かした新たな表現

江戸時代から続く萩焼の窯元岡田窯。岡田裕はその歴史ある窯元の八代目。作品は東京国立近代美術館をはじめとする有名美術館に収蔵されています。萩特有の白の藁灰釉を使った作品のほか、シルクロードの旅から着想を得たという炎が揺らぐ様を作品に投影した炎彩（えんさい）シリーズは、萩の土の発色を生かしながらも独自性を表現した自身の代表作となりました。4部屋ある登り窯には年に数回火を入れて大小さまざまな作品を焼きますが、納得のいく作品は4割ほどだといいます。伝統的な素材や技法を使いながらもそれだけにとらわれず、作陶歴50年を超える現在も新たな挑戦を続けています。

作風

登窯を使った萩の伝統的な作品が中心

略歴

• 1946
  山口県萩市に生まれる
• 1968
  慶應義塾大学 卒業
• 1972
  父 仙舟に師事し、萩焼の道に入る
• 1978
  萩女子短期大学非常勤講師就任(～98’)
• 1979
  日本陶芸展入選
  日本伝統工芸展入選
• 1993
  作陶20周年記念個展「天地悠久」開催
• 1998
  やきもの探訪「白のぬくもり」（NHKテレビ）
• 1999
  連続ドラマ「緋が走る」（NHKテレビ）陶芸監修
• 2002
  日本工芸会理事就任(～12’)
• 2004
  岡田窯8代就任
• 2006
  山口県指定無形文化財萩保持者に認定
  日本の陶芸百年の精華（茨城県陶芸美術館）
• 2010
  日本近代陶芸のあゆみ（姫路市立美術館）
  第3回智美術館大賞展「現代の茶」
• 2013
  韓国清州陶芸展出品
• 2014
  「わざの美－日本工芸」展（シンガポール）
• 2017
  旭日双光章 受章

受賞歴

• 1986
  西日本陶芸展山口県知事賞
• 1989
  西日本陶芸展熊本県知事賞
• 1994
  山口県芸術文化振興奨励賞
• 1998
  山口県文化功労賞
• 2001
  芸術文化功労山口県選奨
• 2011
  菊池ビエンナーレ展大賞
• 2013
  第33回伝統文化ポーラ賞優秀賞
• 2018
  茶の湯の造形展優秀賞
• 2019
  現代茶陶展優秀賞
• 2020
  茶の湯の造形展奨励賞
• 2021
  現代茶陶展優秀賞
  中国文化賞

パブリックコレクション

• 東京国立近代美術館　岐阜県現代陶芸美術館　外務省　そごう美術館　茨城県陶芸美術館
• 田部美術館　山口県立萩美術館浦上記念館　菊池寛美記念智美術館　東広島市立美術館
• ホノルル美術館