雉は日本の国鳥です。
また「麗日」とは、うららかな日・のどかな日、という意味です。
朱塗に螺鈿や金平文をあしらい、晴れの光を表して
正面に夫婦雉、裏面には雉の雛鳥を描きました。
普遍的な家族の営みの大切さを、この「麗日」に託しました。
分野 | 漆芸 |
---|---|
発表年 | 2016 |
サイズ | 高さ16.2 x 幅25.0 x 奥行11.1 cm |
材質 | 桐材(本堅地)、金、白蝶貝、顔料 |
展覧会 | 第57回石川の伝統工芸展 |
サイン | 箱、作品サイン有 |
備考 | 箱付き |
-
漆絵
色漆を使って絵を描く表現が漆絵です。最も古い時代に生まれた基本的な装飾表現です。
-
蒔絵
蒔絵は日本独自に発達した漆芸の代表的な技法で1200年ほど前から行われています。器の表面に細い筆を使って漆で絵を描き、その漆が固まらないうちに上から金の粉を蒔きつけて模様をあらわします。
-
平文
金や銀などの金属を、薄い板にのばしてからいろいろな形に切りぬいて模様をつける技法を平文と呼びます。
-
螺鈿
螺鈿はアワビや夜光貝、白蝶貝などの貝がらの輝いた部分をうすくして使います。「螺」は巻き貝をさし、「鈿」にはかざるという意味があります。螺鈿は、1300年ほど前に中国大陸から伝わった技法で正倉院の宝物にも見ることができます。
鬼平 慶司 Keiji Onihira
蒔絵の技法は多岐にわたり 貴重な漆・金粉・螺鈿など さまざまの漆芸材料・技法を駆使して 創作表現をしています。 新しい漆・顔料などが開発されている近年、新しい技術を取り入れ 活かしてこそ 次の伝統に繋がるとの思いを強くしております。 工芸意匠を創作の基本に 作品の世界観や雰囲気を大切にして さまざまなモチーフやテーマを意欲的に制作していきたいと思っています。