黒漆を漆黒の宇宙に見立て、月側から地球を見ているデザインの蒔絵箱です。
地球を青色漆と卵殻技法で表現、箱側面には月面のクレーターを銀粉で表現しました。
このところ世界の富裕層の方々が宇宙旅行に行ったり、様々な国家の月面着陸計画をニュースで知り、
ますます人々の宇宙への憧れや探究心を感じています。
そこで私は、作品創作にて宇宙旅行へ行ってみました。
月面から漆黒の宇宙に浮かぶ地球を見て、母なる地球を再認識した制作の旅になりました。
分野 | 漆芸 |
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発表年 | 2023 |
サイズ | 高さ17.3 x 幅24.8 x 奥行18.6 cm |
材質 | 乾漆(一部木胎)、銀、金、鶉卵殻、顔料、乾漆粉 |
展覧会 | 第40回日本伝統漆芸展 |
サイン | 箱、作品サイン有 |
備考 | 箱付き |
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蒔絵
蒔絵は日本独自に発達した漆芸の代表的な技法で1200年ほど前から行われています。器の表面に細い筆を使って漆で絵を描き、その漆が固まらないうちに上から金の粉を蒔きつけて模様をあらわします。
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螺鈿
螺鈿はアワビや夜光貝、白蝶貝などの貝がらの輝いた部分をうすくして使います。「螺」は巻き貝をさし、「鈿」にはかざるという意味があります。螺鈿は、1300年ほど前に中国大陸から伝わった技法で正倉院の宝物にも見ることができます。
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卵殻
漆で模様を描いた上に、細かく割った卵の殻を置いて表現する方法です。
色漆では出すことが難しい白色を鮮やかに表すことができます。おもにウズラの卵を使用します。
鬼平 慶司 Keiji Onihira
蒔絵の技法は多岐にわたり 貴重な漆・金粉・螺鈿など さまざまの漆芸材料・技法を駆使して 創作表現をしています。 新しい漆・顔料などが開発されている近年、新しい技術を取り入れ 活かしてこそ 次の伝統に繋がるとの思いを強くしております。 工芸意匠を創作の基本に 作品の世界観や雰囲気を大切にして さまざまなモチーフやテーマを意欲的に制作していきたいと思っています。