杵(きね)型の花器。
黒味銅と真鍮を鋳型に順次注ぎ込む「吹分技法」により、2種の金属が複雑に混ざりあい、神秘的な文様が生み出されます。様々な要因により、文様ができるので一品作となります。
鋳型は惣型という日本に古くから伝わる技法にて制作しました。
分野 | 金工 |
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発表年 | 2019 |
サイズ | 高さ40.0 / 径15.0 cm |
材質 | 黒味銅・真鍮 |
展覧会 | 第66回日本伝統工芸展 |
備考 | 箱付き |
般若 保 Tamotsu Hannya
1977年日本伝統工芸展で文部大臣賞受賞。この初入選、初受賞以来、一貫して吹分技法を追求した作品を制作し続けている。 1993年には日本工芸会総裁賞受賞。黒と梨地色の鮮明なコントラストを表現するため、銅と黄銅を別々の湯口より3回交互に注ぎ込む手法を編み出した。 そしてこの技を確立するため、溶けた金属を注ぎ込む時の鋳型の角度について長年研究した。 近年、吹分と鋳くるみを併用した作品も手がけている。 口作りに工夫を凝らした斬新なデザインが特徴である。