治五右衛門塗八角箱「曙光 - Python Ⅱ」

作品について

哲学者・ニーチェの言葉「脱皮できない蛇は滅びる」にインスピレーションを受け、脱皮と深化を和光銀と金蒔絵で表現した。中央の柄を漆の道に見立て、白ではなく漆塗りの起源である朱を用いた。これまでの城端蒔絵とは赴きを異にする新たな作品として紹介され、ニューヨーク、ワシントンD.C.、ジャカルタ、香港などで展示された。

作品詳細

• 分野
  漆芸
• 材質
  漆、 檜・桧、 麻布、 金粉、 銀粉、 顔料
• サイズ
  高さ 11.5 x 幅 25.1 x 奥行 25.1 cm
• 発表年
  2014
• 限定
  一点物
• 桐箱
  付属
• サイン
  あり（作品、桐箱）

この作品の技法

髹漆 (きゅうしつ)

髹は「漆を塗る」という意味の漢字で、漆をへらや刷毛（はけ）で塗ることを髹漆といいます。髹漆には、胎（ボディ）を補強するためのに布を貼る布着せなどの下地、中塗り、そして上塗りまでが含まれます。上塗りには漆を塗ったあとで研ぎ出さないで仕上げる塗立て（ぬりたて）、研ぎ炭を使って磨き上げる蝋色（ろいろ）仕上げのほか、数百種類に及ぶ変塗り（かわりぬり）など、複雑な工程、多様なバリエーションがあります。