深石 美穂

市松花絽織着尺「花籠」 イチマツハナロオリキジャク「ハナカゴ」

  • 染織
  • 2014年発表
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分野 染織
発表年 2014
展覧会 第61回日本伝統工芸展

  • 絣織

    糸のところどころを白く残して染めた絣糸を使って作られた織物のことで、染めた糸の組み合わせ方によって縞模様や格子模様、絵画のような模様を表現することができます。

深石 美穂 Miho Fukaishi

写真:深石 美穂

5,6年前より、市松に絽と花織を配した布づくりに取り組んでおります。 市松花絽織と名付けた布を 初めて織り上げた時に機に向かっている時には気づかなかった 彩の陰影と言うべき立体感が見えてきてその虜になっています。 経縞と横縞の色の交差、平織と絽織の組織の交差によるモザイク状の彩の妙に奥行が表れたのです。 この織布に向かい合っていると 南島の強い光がもたらす物の影の表情の豊かさに思い至ります。当地の風光が知らず知らずのうちに私の嗜好となってこの織布に導いてくれたように思います。 以下はこの技法を用いて織り上げた作品が文化庁長官賞を受けた際の評の抜粋です。  「熟練した技術と洗練された感性から作り出される優美な色面構成は  古典的な市松模様を超え、現代性溢れる作品となっている。 沖縄の花織に現代性を組み合わせることにより染織に新たな可能性を感じさせる作品である。」