乾漆蒟醬箱「昧爽」

かんしつきんまばこ「まいそう」 高さ 13.0 x 幅 30.5 x 奥行 19.5 cm / 2013年
販売済
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  • 漆芸
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  • 日本工芸会展覧会での受賞回数 : 12

作品詳細

  • 分野
    漆芸
  • サイズ
    高さ 13.0 x 幅 30.5 x 奥行 19.5 cm
  • 発表年
    2013
  • 限定
    一点物

この作品の技法

乾漆 (かんしつ)

粘土で形を作り、その形を石こうで型にします。型に麻布を必要とする厚さに漆で貼り重ねて、型からはずして形を作ります。その後、さらに漆を塗って仕上げます。
麻の繊維は漆がしみこむと強くなるので、丈夫で自由な形を作るのに適しています。

蒟醤 (きんま)

模様の彫り方は、線で彫る、点で彫る、またはそれらを組み合わせた彫り方の大きく3種類があり、蒟醤剣という特殊な彫刻刀を使います。

この作品の受賞情報

  • 第60回 日本伝統工芸展 (2013)
  • 朝日新聞社賞

受賞コメント

味爽とは、夜明けという意味の言葉です。
生まれ育った奈良県で、毎日目にしていた丘陵を題材にしました。最近になって故郷の歴史や文学に興味を持ち始め、これまで眼前にあっても見過ごしてきた、身近な景色にある伝承を改めて知ったことが、今回の制作のきっかけでした。
山々の重なりに遠近感を付け段々と空気の中へ暈していくようにし、湿度を帯びた夜明の曖昧とした空気と時間の流れの中に、遠く古の時代へタイムスリップしたような情景が重なるよう思いを馳せながら制作いたしました。
蒟醬による複雑な色彩の重なりが、夜明けに漂う静かな空気感をいっそう高めてくれたように感じております。
この度受賞させていただき、大変身の引き締まる思いがしております。様々な出会いが支えとなりこれまで制作してこられました。皆様や蒟醬との出会いに深く感謝いたします。
(日本工芸会 会報より)

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写真:乾漆蒟醬箱「昧爽」
乾漆蒟醬箱「昧爽」 藪内 江美
販売済