この作品は、一塊の磁土を轆轤で一気に立ち上げ、内から外へ膨らましていった壺です。
土が少し乾いた頃を見計らい、壺の外から内へ親指の平で指圧をするように何度も押さえていき、さらに乾燥してから面を削り出し、釉薬を掛けて焼き上げたものです。
内から膨らます力と外から抑える力のせめぎ合うところに、私の想いがあります。いつも土と戦いを挑むように向かい合い、作り上げるまで集中力を切らさないようにしています。
分野 | 陶芸 |
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発表年 | 2019 |
サイズ | 高さ32.8 / 径39.8 cm |
材質 | 磁土 |
展覧会 | 第66回日本伝統工芸展 |
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白磁
白磁は、陶磁器の原料になる岩石を粉にしてできた白色の粘土に透明な釉薬をかけてつくります。中国・宋時代の代表的なやきもので、日本でも江戸時代初頭から九州の有田地方で制作が始まりました。色絵や染付の素地としても用いられています。