石田 知史

作家紹介

繊細さが際立つガラスの美、パート・ド・ヴェール

古代メソポタミア時代に起源を持つガラス技法「パート・ド・ヴェール」。ガラス作家石田知史は、京都の地でその技法を研究し、「鋳込みガラス」という工芸の一ジャンルにまで発展させた石田亘、征希のもとで育ちました。自身もガラス工芸について学びながら、アジアや中東、アメリカなど諸外国をめぐり独自の表現を追求。2006年には国内最高レベルの作品が集う日本伝統工芸展で最高賞（日本工芸会総裁賞）を受賞しました。大胆なフォルムと異国情緒漂う繊細な文様が施された作品は石田の真骨頂です。

作風

和の情緒や品格といった日本伝統の美的エッセンスを意識しながら、静謐なるものの持つ美しさを求めてものづくりをして参りました。
静かな中にたたずむ美を、作品に感じていただければ幸いです。
現代を意識した、新たな風が感じられるような作品を目指して制作しています。

略歴

• 1972
  石田亘、征希の長男として京都に生まれる
• 1994
  東京ガラス工芸研究所、卒業
• 1995
  アジア、中近東、中南米、N.Y.などを美術研究のため旅する（'96）
• 1998
  「石田亘・征希・知史パート・ド・ヴェール展」 （京都 ’02, ’04, ’07、神戸 ’03、名古屋 ’08, ’11）
• 2003
  春日若宮社の国宝、毛抜形太刀の復元に協力
• 2006
  「石田亘・征希・知史、作品展 ―静謐なるものを求めて―」（京都・常寂光寺）
  「石田亘・征希・知史パート・ド・ヴェール作品展」（銀座・和光ホール ’09, ’12, ’15, ’18）
• 2008
  「石田亘・征希・知史作品展―静かなる煌めき―」（大阪府立弥生文化博物館・秋季特別展）
  「増田三男と二十四人の工芸家展」出品（東京・日本橋三越）
• 2009
  伝統工芸諸工芸部会展鑑審査委員
• 2010
  「石田亘・征希・知史パート・ド・ヴェール作品展」（京都・高島屋 ’13, ’16, ’19）
• 2011
  日本伝統工芸展鑑査委員
• 2012
  日本伝統工芸近畿展鑑査委員（'08, '09, '10）
  京都府美術工芸新鋭展（京都府京都文化博物館）招待出品
• 2013
  「日本伝統工芸展60回記念 工芸からKOGEIへ」 選定出品（東京国立近代美術館工芸館）
• 2014
  「静ー歌会始御題によせてー」選定出展（伊勢神宮 式年遷宮記念神宮美術館）
  「石田亘・征希・知史パート・ド・ヴェール作品展」（横浜・高島屋 ’17, '20）
• 2015
  「菊池寛実賞 工芸の現在」選定作家として出品（菊池寛実記念 智美術館）
• 2017
  春日大社の国宝、金地螺鈿毛抜形太刀、平やなぐいの復元に協力
  「暮らしの中の伝統工芸」展出品（熱海・MOA美術館）
  「石田知史・亘・征希パート・ド・ヴェール作品展」（大阪・高島屋 '20）
  「古代技法を継ぐ者たちーガラス・截金ー石田知史・江里朋子展」（東京・日本橋三越 ’20）
• 2019
  「石田亘・征希・知史・ちさとパート・ド・ヴェール作品展」（日本橋・高島屋）
• 2020
  婦人画報創刊115周年記念特別展 婦人画報と京都つなぎ、伝える「人」と「家」選定出展（美術館「えき」京都）
• 2021
  近代工芸と茶の湯のうつわー四季のしつらいー出展（国立工芸館）
  「石田知史・亘・征希パート・ド・ヴェール作品展」（名古屋・高島屋）
  「石田知史・亘・征希パート・ド・ヴェール作品展ー京都からの煌めきー」（広島・八丁堀本展）
  「『石田亘の世界』刊行記念 石田家の和のパート・ド・ヴェール」（銀座・和光ホール）
• 2023
  紫綬褒章 受章

受賞歴

• 2001
  第17回伝統工芸第七部会展 朝日新聞社賞
• 2003
  第32回日本伝統工芸近畿展 新人奨励賞
  第50回日本伝統工芸展 朝日新聞社賞
• 2005
  第34回日本伝統工芸近畿展 京都府教育委員会教育長賞
• 2006
  第24回京都府文化賞奨励賞
  第53回日本伝統工芸展 日本工芸会総裁賞
• 2007
  京都府美術工芸新鋭選抜展（京都府京都文化博物館） 工芸部門 最優秀賞
• 2013
  第33回伝統文化ポーラ賞 奨励賞（ポーラ文化財団）

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